【2/19 今日の朝刊】クリーニング店の「脱・待ち受け」に学ぶ、業態転換とweb活用術

衣類の画像

毎日の気になった記事から、経営のヒントを抽出する「今日の朝刊」です。

今日は、2026年2月19日の日経新聞朝刊「価格は語る」から、クリーニング業界の切実な変容を読み解きます。

原価高騰と需要減という「二重苦」に直面する中、自社の技術をどう再定義すべきか。「待つ営業」から「踏み出す戦略」への転換点が見えてきます。

ジレンマを抱える業界と「客離れ」の恐怖

記事では以下のように紹介されています。

ロシアのウクライナ侵略などに伴って原油相場が高騰してから続く石油由来の資材や燃料のコスト高が負担となっている。(中略)「資材や光熱費を含めるとコストはここ5年で2倍近くに膨らんでいる」と話す。

2026.2.19_日経新聞朝刊

コストの倍増に加えて、在宅勤務の定着に加え「洗えるスーツ」の割合は2割から7割に急増。脱スーツの潮流などから需要は減り、2025年上半期におけるクリーニング店の倒産は過去最多ペース。この苦境をどう乗り越えるべきでしょうか。

もちろん真っ先に取り組むべきは「単価アップ」ですが、「客離れを恐れて十分に値上げできない」という事業者の叫びが聞こえるようです。

皆さんも実感はあるかと思いますが、これはクリーニング業界に限らず、多くの中小企業・小規模事業者が直面している「価格転嫁のジレンマ」です。

この状況で、お客さんが服を持ってくるのを「店舗で待っているだけ」では、せっかくの設備や職人の技術が稼働せず、まさにじり貧の状態です。

ピンチをチャンスに!「脱・待ち受け」の業態転換

記事内では、京都の「日光社」が紹介されています。

同社は地元のスーツ客を待つのではなく、インバウンド(訪日外国人)向けの「洗濯代行」サービスを展開しています。

先ほど紹介したwebサイトは日本向けのもので、トップページ(ドメイン直下のindex.html)は外国人向けの作りとなっています。

トップページでは、法実客に向けて彼らが日常的に求める言葉でダイレクトに訴求しています。

「Wash and fold + Dry(Kyoto laundry service) It is used by travelers from all over the world who visit Kyoto.」(洗い・折り畳み+ドライ 京都を訪れる世界中の旅行者に利用されています)

Wash and fold + Dry(Kyoto laundry service) It is used by travelers from all over the world who visit Kyoto.

洗い・折り畳み+ドライ 京都を訪れる世界中の旅行者に利用されています

https://fuwarabo.com/

また、「午後5時までに注文いただければ、当日中に洗濯物を引き取り、翌日の夕方に返却されます」といった訴求も、わかりやすくされています。このwebサイトの参考になる点も紹介したいところですが、本日は割愛します。

さらに記事では次のように続けています。

「旅行者がクリーニングを頼みやすい環境を提供するだけでなく、返却時に折り鶴やレターを添えるといった付加価値の評判もいい」と話す。

2026.2.19_日経新聞朝刊

ただ単にサービスを提供するだけではなく、単なる家事代行を「日本のおもてなし体験」に昇華させていることも注目です。

まとめ:自社に眠る「可能性」を再定義しよう

この記事・事例から学べる点は以下の2点です。

  • 自社の技術・設備を、変化する外部環境にどう提供できるかを再考する

「うちはインバウンドなんて関係ない」と切り捨てるのはもったいないです。例えば、アウトドア需要に向けたサービスが記事にも紹介されていました。さらには最近では「ぬい活」向けのクリーニングサービスが人気を博している報道もありました。

  • ターゲットに合わせアプローチと手法を体験で考える

記事ではインバウンド向けのwebサイトを作成し、わかりやすい訴求をしていました。また、単なる家事代行ではなくターゲットに合わせた独自の体験を提供していました。インバウンド向け対応のwebサイトやツールを作成することも今では容易になりましたし、そのための補助金・助成金も多くあります。そのご紹介はまた別の機会にします。

「今ある設備や技術を、誰のどんな困りごとを解決するために使うか」を再定義することがよくわかる事例でした。

皆さんの会社でも、稼働していない設備やノウハウはありませんか?ターゲットを少しずらすだけで、新たな需要が見つかるかもしれません。


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